2025年問題を前に介護の不安を無くしていきましょう

2025年問題を解決するための認知症予防【現役老人ホーム長が語る予防法5点】

認知症予防について


私は2000年から介護業界に入り、在宅介護を手掛け、介護資格取得に関する講座の運営、さらには有料老人ホームにおいて20年以上にわたり長の経験を積んでまいりました。
今回は、私の経験を踏まえ、認知症予防について簡潔に解説させていただきます。どうぞお付き合いください。

まず2025年問題について皆さんご存じですか?簡単に解説します。
2025年問題とは?5ポイントで解説します。

2025年問題は、高齢化社会において日本が直面する深刻な問題です。具体的には、以下のような問題点が指摘されています。

  1. 人口減少:出生率の低下や高齢化により、日本の人口は減少しています。これにより、労働力不足や社会保障財政の悪化が懸念されます。
  2. 財政問題:高齢化により、年金や医療、介護などの社会保障費が増加しています。一方で、労働人口が減少しているため、これらの財源が確保できなくなっています。
  3. 介護問題:高齢化に伴い、認知症や身体障害を抱える高齢者が増加しています。これにより、介護の需要が増加しており、介護人材不足や介護負担の問題が深刻化しています。
  4. 地方創生問題:若者の都市への流出が続き、地方の過疎化が進んでいます。これにより、地方経済が衰退し、高齢者の生活が困難になっています。
  5. 社会保障問題:高齢化により、年金や医療、介護などの社会保障制度が必要不可欠なものになっています。しかし、これらの制度に対する負担は、若い世代に大きな負担を強いることになります。そのため、社会保障制度のあり方について見直しが必要になっています。

私たちが日ごろの生活にてできることとして、食事と運動です。その食事を改善していくことで3番の認知症予防、介護の予防へと繋がっています。

認知症予防に効果的なDHA
について詳しく解説します。

DHAはドコサヘキサエン酸の略称で、オメガ-3系脂肪酸の一種です。DHAは、脳の機能を正常に保つために必要な成分として知られており、認知症予防にも効果的であるとされています。
DHAは、脳の神経細胞を保護し、新しい神経細胞を生成する働きがあります。また、DHAは、アミロイドβというアミロイドタンパク質の蓄積を抑制することが知られています。
アミロイドβは、アルツハイマー病の原因の一つとされています。
DHAは、魚介類や海藻などに含まれており、特に青魚に多く含まれています。具体的には、サバ、マグロ、サンマ、イワシなどが挙げられます。
また、DHAは、サプリメントなどでも摂取することができます。
DHAは、認知症予防に効果的であることが多くの研究によって示されています。

    DHAが認知症予防に効果的であることを示す論文は多数ありますが、ここではそのうちの一例をご紹介します。
    2010年に発表された論文「DHA supplementation improves cognitive function via enhancing Aβ-mediated autophagy
    in Chinese elderly with mild cognitive impairment: a randomised placebo-controlled trial」では、
    中国の軽度認知障害を持つ高齢者を対象にDHAのサプリメントを1日720mg摂取するか、プラセボを12週間摂取するかの比較試験が行われました。

    その結果、DHAサプリメントを摂取したグループでは、プラセボを摂取したグループに比べて認知機能が改善され、特にエイベータアミロイド(Aβ)
    タンパク質を分解する役割を持つ自食作用の一種であるオートファジーが増加していることが示されました。Aβタンパク質はアルツハイマー病の原因物質として知られています。

この研究結果は、DHAがAβタンパク質を分解するオートファジーを増加させ、認知機能の改善につながることを示しています。
認知症予防に効果的なDHA
です。

またEPAも認知症予防になると解説しています。

EPAは、DHAと同じように不飽和脂肪酸の一種であり、魚油や海藻類などに多く含まれています。最近の研究により、EPAが認知症の予防に効果的であることが示唆されています。
一つの研究では、高齢者を対象として、EPAが多く含まれたサプリメントを服用することで、認知症の発症リスクが低下することが示されました。
また、別の研究では、EPAのサプリメントが認知症の進行を遅らせる効果があることが示されました。
EPAは、抗酸化作用や抗炎症作用があり、神経細胞の保護に関与していると考えられています。また、血流改善効果によって脳に必要な酸素や栄養素を運びやすくし、
脳の機能を維持することができます。
ただし、EPAは血液をサラサラにする効果があるため、血液をサラサラに保つ薬を服用している場合は、EPAの摂取により出血リスクが高まる場合があるため、注意が必要です。
またEPAを摂取することで認知症予防になると解説しています
多くの研究がEPAが認知症の予防に有効であることを示しています。EPAは、魚油に含まれるオメガ-3脂肪酸の一種で、神経細胞を保護することが知られています。
例えば、2012年に発表された研究では

    日本の高齢者を対象として、EPAとDHA(別のオメガ-3脂肪酸)を含むサプリメントの摂取が、軽度認知障害の進行を遅らせる効果があることが報告されました。
    また、2016年に発表された別の研究では、EPAを含むサプリメントの摂取が、軽度認知障害の患者において、認知機能の改善につながることが示されました。
    これらの研究から、EPAが認知症の予防や改善に役立つ可能性があることが示唆されています。

不足しがちなDHA&EPAを手軽に!

上記のように手軽に食事を改善していくことからバランスのよい食事をとること、また忙しいときはサプリメントで
補助していくことも一つです。