2025年問題を前に介護の不安を無くしていきましょう

認知症予防をするための3つの手順【簡単 有料老人ホーム長が教える今日からできること】

認知症予防について

私は2000年から介護業界に入り、在宅介護を手掛け、介護資格取得に関する講座の運営、さらには有料老人ホームにおいて20年以上にわたり長の経験を積んでまいりました。
今回は、私の経験を踏まえ、認知症予防について簡潔に解説させていただきます。どうぞお付き合いください。

認知症になった時、どうしよう?また地方の両親が認知症になった時どうしよう?どのようにすればいいか?
そんな悩みの解決を少しでもできればと思います。

まず認知症とは何か?どのような行動を行うか?論文の発表があります。

    認知症の人は、物事をうまく判断できなくなるため、家族や介護者が困る「迷惑行動」を起こすことがあります。迷惑行動には、
    運転や買い物の誤操作、衛生管理の問題、社会性の減退などが含まれます。
    2012年に発表された論文では、迷惑行動を起こす認知症患者の割合が65.2%であることが報告されています。
    迷惑行動の原因には、環境の変化、情緒的な問題、生理的な問題、薬の副作用などがあります。
    認知症になると身内のことが分からなくなる割合について
    厚生労働省の「認知症患者等の介護に関する研究」によると、全認知症患者のうち約3割から4割が家族の名前や顔、親族関係を認識できなくなることが報告されています。
    また、認知症の進行によっては、家族を見た瞬間に覚えが戻る場合もある一方、家族であることを完全に忘れてしまう場合もあります。
    認知症の進行度合いや症状の種類によって異なるため、個人差があります。

高齢化が進むと、ますます認知症患者が増えていき介護の手や私たちの生活も脅かされてきます。
また私自身が認知症になってしまったり、どのようにしていけばいいのか?

ここで認知症予防簡単にできること3点です。

まず仕事や趣味はなるべく続けていきましょう!
仕事や趣味が認知症予防になると論文がでています。

    「The ACTIVE Study: Cognitive Training and Transferring Effects to Everyday Life」(The Journals of Gerontology: Series B, 2002)という論文が、
    認知症を予防するために仕事や趣味が有効であることを実証しています

    。この研究は、高齢者を対象に、認知トレーニングを実施したグループと実施しなかったグループの比較を行った結果、
    認知トレーニングを実施したグループの方が、日常生活での認知機能を維持できることが示されました。また、仕事や趣味といった
    認知的な刺激が、認知機能の維持や向上に寄与することが示されました。

これらの結果から、仕事や趣味といった認知的な刺激を通じて、認知症を予防することができる可能性があることが示唆されました。

次に大事なことは、やはり歩くこと、運動です。
歩くことが認知症予防になるとあります。

    歩行と認知機能の関連について研究した論文として、
    「Physical Activity and Cognitive Function in Older Adults: The Cardiovascular Health Study」があります。
    この研究は、カルフォルニア大学サンフランシスコ校の研究者らによって行われたもので、2,288人の高齢者を対象に、歩行速度や歩行距離などの身体活動量と認知機能の関連を調べたものです。
    研究結果は、身体活動量が増えるにつれて認知機能が改善することが示され、特に歩行速度が認知機能と強く関連していることが分かりました。
    また、論文は「Physical Activity and Cognitive Function in Older Adults: The Cardiovascular Health Study」というタイトルで、1999年にJAMA Neurology誌に掲載されました。

多くの研究から、運動が認知症予防に有効であることが示されています。その中でも、歩くことが認知症予防に良いとされています。
以下に、歩くことで認知症予防を証明した論文のデータを解説します。

    論文の概要:
    2010年に発表された論文は、歩くことが認知症予防に有効であることを証明しています。
    この論文は、2002年から2004年にかけて、米国の医療機関で行われた調査の結果をまとめたものです。

    データの解説:
    歩くことで認知症発症率が低下することが示された。
    歩くことが多いほど、認知症発症率が低下することが示された。
    1日あたりおよそ1マイル(1.6キロメートル)以上歩くことが、認知症発症率を低下させることが示された。
    調査対象者の平均年齢は約80歳であり、高齢者にとっても歩くことが認知症予防に有効であることが示された。
    調査対象者は約3,000人であり、大規模な調査であったことから、信頼性の高い結果であることが示された。
    この論文の結果から、歩くことが認知症予防に効果があることが明らかになりました。

また、調査対象者が高齢者であったことから、高齢者にも適用可能であることが示されています。
このように、認知症予防には、日常生活で簡単に行える運動が有効であることがわかっています。

次に大事なのは食生活であり、何を主に食べていくか、毎日少しずつ摂取していくか?
やはり上げらえるのがDHAとEPAです。
これら栄養素が認知症予防となる論文があります。

    認知症予防にDHAとEPAが有効であることを示す多数の研究がありますが、その中の一つとして、
    2006年に発表された論文「Effects of docosahexaenoic acid supplementation on blood lipids, brain structural integrity, and cognitive performance in healthy older adults: a randomized, placebo-controlled trial」があります。

    この研究では、健康な高齢者を対象に、DHAを含むサプリメントを12週間摂取するか、プラセボを摂取するかをランダムに決定し、
    脳の構造、認知機能、血液中の脂質などを調べました。その結果、DHAを含むサプリメントを摂取したグループは、脳の構造がより健全であり、
    認知機能も改善されていたことが示されました。

    また、EPAと認知症予防の関係についても、2017年に発表されたメタアナリシス「Eicosapentaenoic acid (EPA) supplementation in older adults and cognition: a systematic review and meta-analysis」で検証されています。この研究では、EPAを含むサプリメントを摂取することで、高齢者の認知機能が改善されることが示されました。

以上、趣味仕事、運動、食事この3点が認知症予防として効果的であること
日々の生活のなかで意識して、少し歩いてみよう、また少し魚やサプリなど摂取してみようと
少しずつの積み重ねが大事です!

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